地球の教室2018

高山環境の形成とそこに生きる動植物たち ~日本の屋根、北アルプスで学ぶ~ @長野県松本市、長野県上高地地域


8/18(土)・8/20(月) 講義とディスカッション

 上高地の地質構造を通した山岳地域の形成、特徴を1日かけて学びました。翌日実際に上高地を歩いて巡検するための事前知識として欠かせないものばかりでした。また、上高地を題材とした高山地域の環境およびそれらの保全について学びました。普段はあまり馴染みのない土地の環境ということで、参加者の皆さんも大変興味深かったようです。

 ディスカッションでは、山がなかった時生活や環境にどんな変化が生まれるかアイデアを出し、環境保護・ジオパークをテーマとして実際に上高地の魅力をアウトリーチするにはどうすればよいか考えました。手法として洗練されたアイデアが出て講師の先生も驚いており、今までになく活発な議論が交わされていたように感じます。

◆ 第1講:「山を勉強する前に、知っておきたい地球のこと」

 山田桂(信州大学理学部理学科)

◆ 第2講:「中部山岳の基盤岩の形成作用、山岳地域の重力によ

      る変形」

 大塚勉(信州大学理学部理学科)

◆ 第3講:「巡検のための事前講義」

 高橋康(信州大学理学部理学科)

◆ 第4講:「ライチョウの保全 -ライチョウ飼育の歴史と生息外保

      全について-」

 宮野典夫(大町山岳博物館)

◆ 第5講:「白馬の高山植物の保全 -現地での活動と植物園におけ

      る城外保全-」

  坪井勇人(白馬五竜植物園)

◆ 第6講:「日本の現存氷河とその特性」

  福井幸太郎(富山県立カルデラ砂防博物館)

 

◆ ディスカッション1

  「山のでき方ともし山がなかった場合について考えよう!」

◆ ディスカッション2 

  「環境保護について」

◆ ディスカッション3

  「北アルプスのジオパーク職員になろう!」

グループディスカッションの様子

第2講(大塚先生)の様子



8/19(日) 巡検@上高地

 上高地での巡検を行いました。上高地を取り囲む山や上高地そのものの成因、形成している岩石について実際に見て回りました。引率の高橋先生が上高地地域に分布する岩石(採取場所は上高地ではない)のサンプルを見せてくださったり、カルデラの構造を見たりなどしながら、約8.5kmの行程を歩きました。

 天気に恵まれ景色も非常に美しく、皆さん大いに上高地巡検を楽しんでいただきました!

 高橋先生の岩石試料とともに、上高地を形成する地質構造について考察しています。

 山の形・成り立ちにも目を向けてみます。山の外観からも多くのことが分かります。


 北アルプスの山々を背景に1枚!充実した巡検でした。